大腿骨骨頭骨折の治療成績の検討
「はじめに」外傷性股関節脱臼に伴う大腿骨骨頭骨折は, 交通機関のハイスピード化とともに発生頻度は増加傾向にある. 本骨折は若壮年層に頻度が高く, そのため骨頭壊死や変形性関節症などの合併症が問題となる. 今回, 1982年から1997年の16年間に当院において治療を行い1年以上経過観察をし得た大腿骨骨頭骨折の治療成績について報告する. 対象と方法 1982年から1997年の16年間に当院で治療を行った外傷性股関節脱臼119例(120股)のうち大腿骨骨頭骨折を合併した21例(21股;17.6%)の中で1年以上経過観察を行った12例(12股)男性9例, 女性3例を対象とした. 受傷年齢は17歳から...
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| Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 48; no. 4; pp. 1269 - 1276 |
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| Main Authors | , , , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
西日本整形・災害外科学会
1999
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| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0037-1033 |
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| Summary: | 「はじめに」外傷性股関節脱臼に伴う大腿骨骨頭骨折は, 交通機関のハイスピード化とともに発生頻度は増加傾向にある. 本骨折は若壮年層に頻度が高く, そのため骨頭壊死や変形性関節症などの合併症が問題となる. 今回, 1982年から1997年の16年間に当院において治療を行い1年以上経過観察をし得た大腿骨骨頭骨折の治療成績について報告する. 対象と方法 1982年から1997年の16年間に当院で治療を行った外傷性股関節脱臼119例(120股)のうち大腿骨骨頭骨折を合併した21例(21股;17.6%)の中で1年以上経過観察を行った12例(12股)男性9例, 女性3例を対象とした. 受傷年齢は17歳から80歳, 平均33歳であった. 経過観察期間は1年5ヵ月から8年1ヵ月, 平均3年5ヵ月であった. 受傷原因は交通事故11例, 野球のスライディングによるもの1例であった. 骨折型はPipkinの分類8)を用いた. I型5例, II型4例, II型に大腿骨頚部骨折を合併したIII型1例, II型に臼蓋骨折を合併したIV型1例, 分類不能の骨頭陥没骨折1例であった. |
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| ISSN: | 0037-1033 |