ゴルフによる有鉤骨鉤骨折の3例

「はじめに」近年, スポーツによる有鉤骨鉤骨折の報告は増えてきている. しかし手根骨骨折の中においては稀であり, 見逃しやすい骨折である. 我々は1996年6月から1997年12月までの1年6ヵ月の間に, ゴルフが原因と考えられる症例を3例経験したので, 若干の文献的考察を加え報告する. 対象 症例は男性のアマチェアゴルファー3例, 年齢は37歳から62歳(平均49.0歳), 受傷手は右手1例, 左手2例. 利き腕は右利き2例, 左利き右打ち1例であった. 経過観察期間は2.5ヵ月から1年6ヵ月(平均6.2ヵ月)であった. 症例 症例1:37歳男性, 左利き(ゴルフは右打ち), 主訴は左手尺側...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 48; no. 2; pp. 559 - 562
Main Authors 河原勝博, 谷脇功一, 木屋博昭, 弓削孝雄, 田口学, 仙波圭, 川谷洋右
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 1999
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ISSN0037-1033

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Summary:「はじめに」近年, スポーツによる有鉤骨鉤骨折の報告は増えてきている. しかし手根骨骨折の中においては稀であり, 見逃しやすい骨折である. 我々は1996年6月から1997年12月までの1年6ヵ月の間に, ゴルフが原因と考えられる症例を3例経験したので, 若干の文献的考察を加え報告する. 対象 症例は男性のアマチェアゴルファー3例, 年齢は37歳から62歳(平均49.0歳), 受傷手は右手1例, 左手2例. 利き腕は右利き2例, 左利き右打ち1例であった. 経過観察期間は2.5ヵ月から1年6ヵ月(平均6.2ヵ月)であった. 症例 症例1:37歳男性, 左利き(ゴルフは右打ち), 主訴は左手尺側部の痛み, 1997年9月, ゴルフコースでのラウンド時ラフからのショットにて地面を強打し, その直後から左手尺側部の痛みを訴えクラブが握れなくなった. 2日後に当科受診. 受傷の1週間前から同部位に痛みを感じはじめ徐々に強くなっていたが支障がないためにゴルフを続けていた.
ISSN:0037-1033