投球前後における肩関節MRIの変化
「はじめに」近年, 投球動作のバイオメカニクスに対し画像を用いての究明がなされつつある. 第92回の西日本整形災害外科学会において長期野球経験者の投球動作前後における肩関節構成体のMRIを撮像し, それぞれの輝度変化を比較検討したが, 今回はさらに肩関節構成体やその周囲の形態的変化にも着目し検討を加えた. 対象 対象は平成7年9月から平成9年3月に投球前後で肩のMRIを撮像した. 野球歴として12年から20年(平均15.6年)の長期野球経験をもつ健常成人男性14人の14肩関節である(内訳は投手7名, 野手7名). 年齢は19歳から27歳, (平均20.2歳)であり, 右肩が13例, 左肩が1例...
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| Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 47; no. 2; pp. 671 - 674 |
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| Main Authors | , , , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
西日本整形・災害外科学会
1998
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| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0037-1033 |
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| Summary: | 「はじめに」近年, 投球動作のバイオメカニクスに対し画像を用いての究明がなされつつある. 第92回の西日本整形災害外科学会において長期野球経験者の投球動作前後における肩関節構成体のMRIを撮像し, それぞれの輝度変化を比較検討したが, 今回はさらに肩関節構成体やその周囲の形態的変化にも着目し検討を加えた. 対象 対象は平成7年9月から平成9年3月に投球前後で肩のMRIを撮像した. 野球歴として12年から20年(平均15.6年)の長期野球経験をもつ健常成人男性14人の14肩関節である(内訳は投手7名, 野手7名). 年齢は19歳から27歳, (平均20.2歳)であり, 右肩が13例, 左肩が1例であった. 方法 方法としてオーバースローによる100球の全力投球前と後の肩関節のMRIを撮像し, それぞれにおいて僧帽筋, 三角筋, 棘上筋の肩峰下部および起始部, 棘下筋, 肩甲下筋の各筋群と上腕骨頭の骨端および骨幹端, 肩関節富の各骨構成体の輝度を測定, 形態的にも比較した. 輝度測定法としてMR Vectraに内蔵されたコンピューターROIを使用し, 各測定部位での一定面積における平均輝度を測定した. 肩関節構成体それぞれの投球前の輝度を100とし, 投球後の輝度変化を相対値で表し統計学的に検討した. 撮像にはYOKOGAWA社製MR Vectra 0.5Tesraを用い, 矢状断斜位像でT1強調像, T2強調像, T1脂肪抑制像, short T1 inversion recovery(以下STIR)像を撮像した. スライス幅は全イメージにて5mmとした. |
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| ISSN: | 0037-1033 |