進行性筋ジストロフィー症の脊柱変形について
「はじめに」デュシエンヌ型筋ジストロフィー症の脊柱変形は患者の予後やADLに多大な影響を与える. 我々は脊柱変形の進行と機能障害度, 変形の予防について文献的考察を加え検討した. 対象 平成元年以降も継続して経過観察することのできたデュシエンヌ型筋ジストロフィー症の入院患者27名である. 方法 脊柱X線検査は原則として座位2R, 座位不能のものは臥位で行った. 脊柱変形を側弯度をCobb法により, 前後弯度をWilkins7)のいうkyphotic index(KI)により測定した. 前後弯度の評価に際しては連続した数値とするために100/KIを用いた. 機能障害度は厚生省筋ジストロフィー研究...
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| Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 48; no. 1; pp. 13 - 15 |
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| Main Authors | , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
西日本整形・災害外科学会
1999
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| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0037-1033 |
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| Summary: | 「はじめに」デュシエンヌ型筋ジストロフィー症の脊柱変形は患者の予後やADLに多大な影響を与える. 我々は脊柱変形の進行と機能障害度, 変形の予防について文献的考察を加え検討した. 対象 平成元年以降も継続して経過観察することのできたデュシエンヌ型筋ジストロフィー症の入院患者27名である. 方法 脊柱X線検査は原則として座位2R, 座位不能のものは臥位で行った. 脊柱変形を側弯度をCobb法により, 前後弯度をWilkins7)のいうkyphotic index(KI)により測定した. 前後弯度の評価に際しては連続した数値とするために100/KIを用いた. 機能障害度は厚生省筋ジストロフィー研究班の分類でのstage5, 独歩不能年齢を調査した. 結果 脊柱変形の進行はCobb角, 100/KIの経時的変化により3型に分類できた. (2)Type1:全脊柱が後弯のまま側弯変形が進行するもので13例に認められた. Cobb角の変化を図2に示す. このtypeの歩行不能時年齢は平均して9才2ケ月であった. 全例11才から15才までの間に急速に側弯が進行して30°を越えその後も変形が進行した. |
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| ISSN: | 0037-1033 |