イルミノールRによるミトコンドリアの超生体染色

イルミノールR (Illuminor R, 日本感光色素研究所) はピナチアノールと同様な構造式をもつ感光色素のひとつで, ピナチアノールと同様ミトコンドリアを選択的に染色する. 培養線維芽細胞とマウスのリンパ球とに適用したが, その染色は前者では染色液を培養液に加えることによって, 後者ではいわゆる dye-film 法によっておこなった. イルミノールRはアルコール (または血清) 溶液として用いられるが, その最終濃度は3∼5万倍くらいがよい, 染色後15∼30分の間にミトコンドリアは青染され, その着色は長時間保たれる. 核小体もわずかに染まるが, ミトコンドリア以外の胞形質内包含体は...

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Published inArchivum histologicum japonicum Vol. 27; no. 1-5; pp. 425 - 426
Main Author 藤本, 十四秋
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 国際組織細胞学会 30.11.1966
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ISSN0004-0681
DOI10.1679/aohc1950.27.425

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Summary:イルミノールR (Illuminor R, 日本感光色素研究所) はピナチアノールと同様な構造式をもつ感光色素のひとつで, ピナチアノールと同様ミトコンドリアを選択的に染色する. 培養線維芽細胞とマウスのリンパ球とに適用したが, その染色は前者では染色液を培養液に加えることによって, 後者ではいわゆる dye-film 法によっておこなった. イルミノールRはアルコール (または血清) 溶液として用いられるが, その最終濃度は3∼5万倍くらいがよい, 染色後15∼30分の間にミトコンドリアは青染され, その着色は長時間保たれる. 核小体もわずかに染まるが, ミトコンドリア以外の胞形質内包含体はほとんど染められない. 染料の細胞に与える影響も極めてすくない.
ISSN:0004-0681
DOI:10.1679/aohc1950.27.425