急性活動性糸球体病変を伴ったImmunotactoid Glomerulopathy (ITG)の1例

本症例はネフローゼ症候群にて発症した59歳女性である.腎生検にて糸球体は膜性増殖性腎炎(MPGN)様所見を呈し,電顕にてメサンギウム領域と内皮下に直径約50nmの管状構造を示す沈着物が認められたこと, SLE等の他疾患は除外されていることより一次性ITGと診断した.一次性ITGでは低補体血症や急性活動性糸球体病変を伴うことは稀とされており,ステロイドが有効であった点も含めて興味深い症例と考え報告する....

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Published in日本内科学会雑誌 Vol. 88; no. 8; pp. 1527 - 1529
Main Authors 川口, 良人, 城, 謙輔, 佐野, 公司, 川村, 哲也, 徳留, 悟朗, 宇都宮, 保典, 阿部, 文, 細谷, 龍男
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 10.08.1999
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ISSN0021-5384
1883-2083
DOI10.2169/naika.88.1527

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Summary:本症例はネフローゼ症候群にて発症した59歳女性である.腎生検にて糸球体は膜性増殖性腎炎(MPGN)様所見を呈し,電顕にてメサンギウム領域と内皮下に直径約50nmの管状構造を示す沈着物が認められたこと, SLE等の他疾患は除外されていることより一次性ITGと診断した.一次性ITGでは低補体血症や急性活動性糸球体病変を伴うことは稀とされており,ステロイドが有効であった点も含めて興味深い症例と考え報告する.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.88.1527