Pubic osteolysis 5例の検討

「はじめに」Pubic osteolysisはX線所見上, 急速で進行性の骨破壊像を呈するため, 悪性腫瘍との鑑別に苦渋することが多い. 今回当科で経験したPubic osteolysis症例について, その臨床経過, 発生原因などについて検討し報告する. 「対象及び方法」対象は5例であった. 性別は全例女性であり, 平均年齢は68.4歳(56~81歳)であった. 平均経過観察期間は22.6カ月(5~51カ月)であった. これら5例について以下の各項目を検討した. (1)X線写真上Osteolysisの出現した部位とその他の骨盤骨折の合併(2)基礎疾患の有無と, Singh's in...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 50; no. 2; pp. 285 - 289
Main Authors 山下英樹, 大廻游, 米井徹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2001
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ISSN0037-1033

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Summary:「はじめに」Pubic osteolysisはX線所見上, 急速で進行性の骨破壊像を呈するため, 悪性腫瘍との鑑別に苦渋することが多い. 今回当科で経験したPubic osteolysis症例について, その臨床経過, 発生原因などについて検討し報告する. 「対象及び方法」対象は5例であった. 性別は全例女性であり, 平均年齢は68.4歳(56~81歳)であった. 平均経過観察期間は22.6カ月(5~51カ月)であった. これら5例について以下の各項目を検討した. (1)X線写真上Osteolysisの出現した部位とその他の骨盤骨折の合併(2)基礎疾患の有無と, Singh's index9)によるosteoporosisの評価, および脊椎圧迫骨折の有無(3)自覚症状および外傷歴の有無(4)血液生化学所見.「結果」(1) osteolysisの部位とその他の骨盤骨折の合併の有無 恥骨に発生したostoolysisの部位は, 恥骨体部, 恥骨上枝, 恥骨下枝のいずれにも認められたものが3例, 恥骨体部, 恥骨上枝に認められたものが1例, 恥骨下枝にのみ認められたものが1例であった.
ISSN:0037-1033