Os odontoideumに伴う環軸椎亜脱臼の病態と手術法の検討

「はじめに」Os odontoideumに伴う環軸椎亜脱臼は多方向への不安定性が出現することから歯突起の分離を伴わないものと病態が異なる. 高度な環軸関節不安定性を有する場合が多く, 手術にあたってはより強固な固定を要する1). 今回, Os odontoideumに伴う環軸椎亜脱臼の病態と手術成績について検討したので報告する. 「対象および方法」対象はOs odontoideumに起因する臨床症状を有し固定術を行った27例(男11例, 女16例)で, 脊髄症状のある症例(以下脊髄症状例)は15例, 脊髄症状が無く局所症状のみの症例(以下局所症状例)は12例であった. 手術時年齢は5歳~80歳...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 50; no. 3; pp. 708 - 711
Main Authors 當眞嗣一, 屋良哲也, 宮里剛成, 新垣勝男, 野原博和, 金谷文則, 高良宏明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2001
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ISSN0037-1033

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Summary:「はじめに」Os odontoideumに伴う環軸椎亜脱臼は多方向への不安定性が出現することから歯突起の分離を伴わないものと病態が異なる. 高度な環軸関節不安定性を有する場合が多く, 手術にあたってはより強固な固定を要する1). 今回, Os odontoideumに伴う環軸椎亜脱臼の病態と手術成績について検討したので報告する. 「対象および方法」対象はOs odontoideumに起因する臨床症状を有し固定術を行った27例(男11例, 女16例)で, 脊髄症状のある症例(以下脊髄症状例)は15例, 脊髄症状が無く局所症状のみの症例(以下局所症状例)は12例であった. 手術時年齢は5歳~80歳(平均38歳)であった. 手術法はC1/2後方固定術21例, 後頭頚椎固定術およびC1後弓切除術(以下OCF)6例であった. C1/2後方固定術の内訳はwiring法9例(McGraw法7例, Brooks法2例), Magerl+Brooks法9例, Olerud Cervical (atlas claw) 固定3例であり, OCFは全例rodをワイヤーで固定し, 内訳はT1ループ4例, Olerud Cervicalダブルループ2例であった.
ISSN:0037-1033