大腿骨頚部骨折(頚基部, 転子部)に対する可変式CHS systemの使用経験

「はじめに」大腿骨近位部骨折はclosed reductionのみで良好な整復位を獲得することは困難な例もみられ, その為我々は, open reductionを考慮した手術法を選択している. 今回, 可変式CHS systemを選択し使用してきたので利点, 欠点も含め, その結果につき報告する. 「対象」平成12年4月から平成13年4月まで施行した大腿骨頚基部骨折及び転子部骨折16例, 男性5例, 女性11例. 内訳は転子部13例, 頚基部3例で多発外傷例2例を合む. 受傷機転は高所からの落下1例以外は立位からの転倒であった. 手術時年齢は平均79.4歳, 経過観察期間は平均6.3ヶ月であっ...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 51; no. 1; pp. 77 - 80
Main Authors 瀬形建喜, 森澤佳三, 市原厚佳, 原田正孝
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2002
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ISSN0037-1033

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Summary:「はじめに」大腿骨近位部骨折はclosed reductionのみで良好な整復位を獲得することは困難な例もみられ, その為我々は, open reductionを考慮した手術法を選択している. 今回, 可変式CHS systemを選択し使用してきたので利点, 欠点も含め, その結果につき報告する. 「対象」平成12年4月から平成13年4月まで施行した大腿骨頚基部骨折及び転子部骨折16例, 男性5例, 女性11例. 内訳は転子部13例, 頚基部3例で多発外傷例2例を合む. 受傷機転は高所からの落下1例以外は立位からの転倒であった. 手術時年齢は平均79.4歳, 経過観察期間は平均6.3ヶ月であった(表1). 尚, 術後の部分荷重開始時期は安定型では1週後より不安定型では3週後より開始している. 「方法」手術時間, 術中出血量, レントゲン像でのlag screw/plate間のなす角度, 内固定材料破損の有無, 最終診察時での皮膚刺激症状の有無につき調査した. 「結果」手術時間及び術中出血量については多発外傷例2例を除き調査したが, 手術時間は平均43.2分, 術中出血量は平均105.1mlであり通常のCHSと同等であると思われた.
ISSN:0037-1033