胆嚢癌との鑑別が困難であった胆嚢内乳頭状腫瘍 (intracholecystic papillary neoplasm : ICPN)
胆管に発生する乳頭状の上皮内腫瘍として胆管内乳頭状腫瘍 (intraductal papillary neoplasm of bile duct : IPNB) が知られているが, 近年, 胆嚢腔内に増生する胆嚢内乳頭状腫瘍 (intracholecystic papillary neoplasm : ICPN) がIPNBに類似する概念の疾患として提唱されている. WHO分類2010において, 胆嚢の前癌病変, 前浸潤性病変として新たにICPNが位置づけられ, 2019年WHO消化器腫瘍分類第5版ではICPNが独立した一つの章として記載された. 胆嚢癌のスペクトラムを含むICPNもあり, 画...
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Published in | 胆道 Vol. 38; no. 1; pp. 125 - 130 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本胆道学会
31.03.2024
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ISSN | 0914-0077 |
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Summary: | 胆管に発生する乳頭状の上皮内腫瘍として胆管内乳頭状腫瘍 (intraductal papillary neoplasm of bile duct : IPNB) が知られているが, 近年, 胆嚢腔内に増生する胆嚢内乳頭状腫瘍 (intracholecystic papillary neoplasm : ICPN) がIPNBに類似する概念の疾患として提唱されている. WHO分類2010において, 胆嚢の前癌病変, 前浸潤性病変として新たにICPNが位置づけられ, 2019年WHO消化器腫瘍分類第5版ではICPNが独立した一つの章として記載された. 胆嚢癌のスペクトラムを含むICPNもあり, 画像診断が進歩した現在においても正確な診断は容易ではない. 今回術前に胆嚢癌の診断で切除したICPN with low-grade intraepithelial neoplasiaについて検討する. |
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ISSN: | 0914-0077 |