胆嚢転移による急性胆嚢炎にて発症した原発性肺癌の一切除例

稀な胆嚢転移による胆嚢炎を主訴とした原発性肺癌の切除例を経験した.術前腹部超音波検査, 腹部CTで胆嚢転移の診断はつかず, 胆嚢炎として肺の原発巣と同時に手術施行, 術後肺原発低分化腺扁平上皮癌の転移と診断された. 当院における1985年から1990年3月までの病理剖検記録を検討では, 肺癌剖検例201例中7例に胆嚢転移を認めた.今回の症例も合わせて検討すると, 胆嚢転移をきたした症例の肺癌組織型は低分化腺癌が多かった.胆嚢炎の症状が認められた例は, 今回の1例のみであった....

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Published in日本呼吸器外科学会雑誌 呼吸器外科 Vol. 5; no. 7; pp. 739 - 744
Main Authors 青木, 輝浩, 近藤, 晴彦, 中井, 秀典, 土屋, 了介, 末舛, 恵一, 野坂, 哲也, 呉屋, 朝幸, 成毛, 韶夫, 松野, 吉宏, 木村, 守和, 浅村, 尚生
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会 15.11.1991
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ISSN0917-4141
1884-1724
DOI10.2995/jacsurg1987.5.739

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Summary:稀な胆嚢転移による胆嚢炎を主訴とした原発性肺癌の切除例を経験した.術前腹部超音波検査, 腹部CTで胆嚢転移の診断はつかず, 胆嚢炎として肺の原発巣と同時に手術施行, 術後肺原発低分化腺扁平上皮癌の転移と診断された. 当院における1985年から1990年3月までの病理剖検記録を検討では, 肺癌剖検例201例中7例に胆嚢転移を認めた.今回の症例も合わせて検討すると, 胆嚢転移をきたした症例の肺癌組織型は低分化腺癌が多かった.胆嚢炎の症状が認められた例は, 今回の1例のみであった.
ISSN:0917-4141
1884-1724
DOI:10.2995/jacsurg1987.5.739