6.脳・心疾患に共通した危険因子―動脈硬化の関連性について
「1. はじめに」 近年, 突然死の死亡原因として, 脳, 心疾患が注目 を浴びている. 今回, 両者に共通した背景として, 動 脈硬化に関連した危険因子の比較検討を行った. 動脈 硬化に関連した脳疾患としては脳卒中患者を対象と し, 心疾患としては虚血性心疾患患者を対象として, 生活習慣病, 肥満, 喫煙, 飲酒, 家族歴などの有無を 調べ, また両者を合併した症例について臨床的な特徴 を検討した. 「2. 対象および方法」 対象は, 過去3年間に当施設脳神経外科にて入院治 療を行った脳血管障害患者240例と, 循環器科および 心臓血管外科にて経皮冠動脈拡張術(以下PTCA), ス テント留...
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Published in | 脳卒中 Vol. 22; no. 4; pp. 643 - 647 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本脳卒中学会
25.12.2000
日本脳卒中学会 |
Subjects | |
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ISSN | 0912-0726 1883-1923 |
DOI | 10.3995/jstroke.22.643 |
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Summary: | 「1. はじめに」 近年, 突然死の死亡原因として, 脳, 心疾患が注目 を浴びている. 今回, 両者に共通した背景として, 動 脈硬化に関連した危険因子の比較検討を行った. 動脈 硬化に関連した脳疾患としては脳卒中患者を対象と し, 心疾患としては虚血性心疾患患者を対象として, 生活習慣病, 肥満, 喫煙, 飲酒, 家族歴などの有無を 調べ, また両者を合併した症例について臨床的な特徴 を検討した. 「2. 対象および方法」 対象は, 過去3年間に当施設脳神経外科にて入院治 療を行った脳血管障害患者240例と, 循環器科および 心臓血管外科にて経皮冠動脈拡張術(以下PTCA), ス テント留置術(以下stenting), 冠動脈バイパス手術 (以下CABG)を受けた冠動脈疾患患者274例である. 脳血管障害患者を脳卒中群, 冠動脈障害患者を虚血性 心疾患群とし, それぞれの危険因子について比較検討 した. 危険因子としては, 生活習慣病(高血圧, 糖尿病, 高コレステロール血症), 肥満, 喫煙, 飲酒の有無につ いて調べた. 肥満は理想体重より重いものとした. |
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ISSN: | 0912-0726 1883-1923 |
DOI: | 10.3995/jstroke.22.643 |