安東ダムと安東ダム上流河川水質のシミュレーションモデル

安東ダムの水質は点的および面的汚濁源によって汚染され, 富栄養化の現象が利水上で問題視されている。安東ダムの水質保全のために, 外部汚染源の削減および内部汚染を抑制する総合的対策を検討する必要がある。そこで, 本研究では, 安東ダムの富栄養化への対策と制御法を合理的に選定するために, 簡単な河川と潮水の物質循環モデルを構築し, 点的および面的汚濁源の発生負荷量の積算結果と水域の諸元を入力することにより, 水質の予測を試みた。 河川モデル式による計算値の水質と測定値の水質はよく再現しているが, 湖沼モデル式による水質推定値は再現性があまりよくない。 今後の安東ダムの水質の保全のためには, 各排水...

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Published in水質汚濁研究 Vol. 14; no. 8; pp. 547 - 555,537
Main Authors 徐, 裕徳, 岡田, 光正, 朴, 永圭, 鈴木, 基之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本水環境学会 10.08.1991
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ISSN0387-2025
DOI10.2965/jswe1978.14.547

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Summary:安東ダムの水質は点的および面的汚濁源によって汚染され, 富栄養化の現象が利水上で問題視されている。安東ダムの水質保全のために, 外部汚染源の削減および内部汚染を抑制する総合的対策を検討する必要がある。そこで, 本研究では, 安東ダムの富栄養化への対策と制御法を合理的に選定するために, 簡単な河川と潮水の物質循環モデルを構築し, 点的および面的汚濁源の発生負荷量の積算結果と水域の諸元を入力することにより, 水質の予測を試みた。 河川モデル式による計算値の水質と測定値の水質はよく再現しているが, 湖沼モデル式による水質推定値は再現性があまりよくない。 今後の安東ダムの水質の保全のためには, 各排水区域の点的汚染源を処理すると同時に安東ダムへの流入水の窒素とリンを除去するべきものである。
ISSN:0387-2025
DOI:10.2965/jswe1978.14.547