体外心臓マッサージ用ポンプ(CardioPumpTM)を使用した肺胞蛋白症患者の肺洗浄

肺胞蛋白症に対して体外心臓マッサージ用ポンプを使用した肺洗浄を試みた. 洗浄液注入後, 前胸部に換気用マスクによるタッピングとバイブレータによる振動を加え, 胸部の用手的スクイーズによる排液を繰り返し行った. この方法で排液中に沈澱物が確認できなくなった時点で体外心臓マッサージ用ポンプを洗浄側の前胸部に当て, 牽引・圧迫を繰り返し行った. ポンプの操作は, 患側胸壁に対して垂直方向, 圧迫操作に加え牽引操作を行う点にも留意し, 回数は100回・min-1とした. 再び排液中に気管支壁より剥離したと思われる沈澱物が観察できた. 体外心臓マッサージ用ポンプを使用した肺洗浄は有効な肺洗浄法と考えられ...

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Published in日本臨床麻酔学会誌 Vol. 24; no. 7; pp. 270 - 273
Main Authors 綾, 大介, 西川, 昌志, 小原, 由記, 猪股, 伸一, 豊岡, 秀訓
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床麻酔学会 2004
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ISSN0285-4945
1349-9149
DOI10.2199/jjsca.24.270

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Summary:肺胞蛋白症に対して体外心臓マッサージ用ポンプを使用した肺洗浄を試みた. 洗浄液注入後, 前胸部に換気用マスクによるタッピングとバイブレータによる振動を加え, 胸部の用手的スクイーズによる排液を繰り返し行った. この方法で排液中に沈澱物が確認できなくなった時点で体外心臓マッサージ用ポンプを洗浄側の前胸部に当て, 牽引・圧迫を繰り返し行った. ポンプの操作は, 患側胸壁に対して垂直方向, 圧迫操作に加え牽引操作を行う点にも留意し, 回数は100回・min-1とした. 再び排液中に気管支壁より剥離したと思われる沈澱物が観察できた. 体外心臓マッサージ用ポンプを使用した肺洗浄は有効な肺洗浄法と考えられた. 注意点とともに報告する.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.24.270