Fibronectin による歯垢, 歯石の形成機序 第3報 ヒト唾液中における溶存 Fibronectin の定量

Fibronectin は生体内および生体外において種々の物質と強い粘着性を示す。本物質が唾液中や獲得被膜中にも存在することから, 歯垢形成に多大に関与していることが推測される。この点をさらに詳細に検討することを目的として, 今回, ヒト全唾液, 耳下腺唾液, 顎下腺・舌下腺混合唾液中の fibronectin を Plasma fibronectin assay system と間接ELISA法の2法によって定量を試みた。 その結果, Plasma fibronectin assay system では定量ができなかったが, 間接ELISA法では, 全唾液で平均76ng/ml, 耳下腺唾液で...

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Published in日本歯周病学会会誌 Vol. 26; no. 4; pp. 696 - 700
Main Authors 藤井, 輝久, 玉木, 直子, 于, 世鳳, 金久, 純也, 竹内, 宏, 上田, 裕康, 佐藤, 勝, 田島, 一範, 堀, 泰典
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本歯周病学会 28.12.1984
日本歯周病学会
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ISSN0385-0110
1880-408X
DOI10.2329/perio.26.696

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Summary:Fibronectin は生体内および生体外において種々の物質と強い粘着性を示す。本物質が唾液中や獲得被膜中にも存在することから, 歯垢形成に多大に関与していることが推測される。この点をさらに詳細に検討することを目的として, 今回, ヒト全唾液, 耳下腺唾液, 顎下腺・舌下腺混合唾液中の fibronectin を Plasma fibronectin assay system と間接ELISA法の2法によって定量を試みた。 その結果, Plasma fibronectin assay system では定量ができなかったが, 間接ELISA法では, 全唾液で平均76ng/ml, 耳下腺唾液で41ng/ml, 顎下腺・舌下腺混合唾液で57ng/mlの値を得た。
ISSN:0385-0110
1880-408X
DOI:10.2329/perio.26.696