口腔扁平上皮癌におけるcaffeine併用化学療法の検討
CaffeineはDNA修復阻害作用を有し, 抗癌薬との併用で抗腫瘍効果が増強することが知られている。われわれは口腔扁平上皮癌のneoadjuvant chemotherapyとしてcisplatin (CDDP), etoposide (VP-16), bleomycin (BLM) およびcaffeineの静脈内投与を施行し, 臨床効果および副作用について検討した。投与はCDDP (25mg/body) を2時間, VP-16 (100mg/body) を1時間およびBLM (20mg/body) を16時間かけて点滴静注し, その後, caffbine 1,000mg/bodyを18時間...
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Published in | 日本化学療法学会雑誌 Vol. 49; no. 3; pp. 162 - 165 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本化学療法学会
25.03.2001
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Subjects | |
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ISSN | 1340-7007 1884-5886 |
DOI | 10.11250/chemotherapy1995.49.162 |
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Summary: | CaffeineはDNA修復阻害作用を有し, 抗癌薬との併用で抗腫瘍効果が増強することが知られている。われわれは口腔扁平上皮癌のneoadjuvant chemotherapyとしてcisplatin (CDDP), etoposide (VP-16), bleomycin (BLM) およびcaffeineの静脈内投与を施行し, 臨床効果および副作用について検討した。投与はCDDP (25mg/body) を2時間, VP-16 (100mg/body) を1時間およびBLM (20mg/body) を16時間かけて点滴静注し, その後, caffbine 1,000mg/bodyを18時間かけて点滴静注した。これを1週間に1回とし2クール行った。口腔扁平上皮癌症例17例に行い検討した結果, 評価可能14例中, completeresponse (CR) 0例, partial response (PR) 8例で奏効率は57.1%であった。副作用は食欲不振 (52.9%), 骨髄抑制 (47.0%), 悪心 (29.4%) で不眠を訴える症例はなかった。その他, 発熱, 顔面蒼白, 口唇ビラン, 皮疹が少数例に見られた。以上より, neoadjuvant chemotherapyとして有用性を認めたが, 今後, さらに至適投与量の検討が必要と思われた。 |
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ISSN: | 1340-7007 1884-5886 |
DOI: | 10.11250/chemotherapy1995.49.162 |