長野県における乳牛の代謝プロファイルテストの実用化 1.判別分析を応用した牛乳の泌乳期の評価

乳牛の代謝プロファイル基準値を長野県下で効果的に活用するための検討を正準判別分析で行った。最初に泌乳最盛期, 後期, 乾乳期の正常牛176頭の7項目の測定値を用いて, 各乳期の標準となる重心と正準判別係数を求めた。この正準判別係数の理論的判別精度は81.250%であった。次に作成した正準判別係数で12酪農家215頭のデータを正準化し野外における検討値を求めた。両者農家の牛群と標準について重心のずれ (誤判別率) を比較検討した結果, 個体管理が徹底している農家では誤判別率が有意に低かった。以上のことからボディーコンディションと血液生化学検査値を用いた判別分析による正準化表現は, 牛群の栄養管理...

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Published in獣医情報科学雑誌 Vol. 1994; no. 33; pp. 7 - 11
Main Authors 木下, 茂人, 宮澤, 隆
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 獣医疫学会 25.12.1994
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ISSN0912-8913
1884-5614
DOI10.2743/jve1986.1994.33_7

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Summary:乳牛の代謝プロファイル基準値を長野県下で効果的に活用するための検討を正準判別分析で行った。最初に泌乳最盛期, 後期, 乾乳期の正常牛176頭の7項目の測定値を用いて, 各乳期の標準となる重心と正準判別係数を求めた。この正準判別係数の理論的判別精度は81.250%であった。次に作成した正準判別係数で12酪農家215頭のデータを正準化し野外における検討値を求めた。両者農家の牛群と標準について重心のずれ (誤判別率) を比較検討した結果, 個体管理が徹底している農家では誤判別率が有意に低かった。以上のことからボディーコンディションと血液生化学検査値を用いた判別分析による正準化表現は, 牛群の栄養管理を総合的に評価する手法として有効であった。 稿を終わるにあたり, 始終ご指導を賜りました農林水産省家畜衛生試験場総合診断研究部疫学研究室小河孝室長に深謝いたします。
ISSN:0912-8913
1884-5614
DOI:10.2743/jve1986.1994.33_7