室内環境中における準揮発性有機化合物の実態把握に関する研究 分離測定によるガス・粒子・ハウスダスト中の分配特性

フタル酸ジエチルヘキシルのような準揮発性有機化合物(SVOC)は,喘息だけでなく化学物質過敏症の原因になっている。室内空気中のSVOCは,蒸気圧が低いために単体の分子(ガス相)あるいは,浮遊粉塵上(粒子相)の双方に存在する。しかし,これらの分配係数の測定法が必ずしも確立されているとは言い難い。そこで本研究では,超音波アトマイザで関東ロームの試験浮遊粉塵を発生させて,拡散チューブを用いてガス相および粒子相のDEHPの分離測定を行うことを試みた。その結果の1つとして,特定の条件下においてDEHP蒸気の試験浮遊粉塵への吸着特性はラングミユア型を示すことが示唆された。...

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Published in住宅総合研究財団研究論文集 Vol. 37; pp. 215 - 224
Main Authors 並木, 則和, 西村, 直也, 大澤, 元毅, 鍵, 直樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般財団法人 住総研 2011
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ISSN1880-2702
2423-9887
DOI10.20803/jusokenold.37.0_215

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Summary:フタル酸ジエチルヘキシルのような準揮発性有機化合物(SVOC)は,喘息だけでなく化学物質過敏症の原因になっている。室内空気中のSVOCは,蒸気圧が低いために単体の分子(ガス相)あるいは,浮遊粉塵上(粒子相)の双方に存在する。しかし,これらの分配係数の測定法が必ずしも確立されているとは言い難い。そこで本研究では,超音波アトマイザで関東ロームの試験浮遊粉塵を発生させて,拡散チューブを用いてガス相および粒子相のDEHPの分離測定を行うことを試みた。その結果の1つとして,特定の条件下においてDEHP蒸気の試験浮遊粉塵への吸着特性はラングミユア型を示すことが示唆された。
ISSN:1880-2702
2423-9887
DOI:10.20803/jusokenold.37.0_215