臨床 Sick sinus syndromeに対する心臓ペースメーカー療法 徐脈性Sick sinus syndromeと徐脈頻脈症候群における心室ペーシングの比較検討

心室ベーシングを行ったsick sinus syndrome 18例をI群 - 徐脈性 SSS(8例)とII群一徐脈頻脈症候群(10例)に分け,心臓ペースメーカー植込み前後の臨床縁や植込み後の合併症について比較検討した.櫃込み後の死亡は両群共各1例であり,死因はいずれも脳梗塞であった.生存例ではI,II群とも失神発作や眩盤は消失し,ほとんどの症例が NYHA 機能分類の正度にあった.懸群ではfcllow up 期間中に 8例が心房細動による頻拍発作を起こした. また, II群では脳梗塞,腎梗塞,下肢動脈塞栓, 一過性脳虚血発作などの systemic embolism を合併する場合が多く,心...

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Published in心臓 Vol. 11; no. 9; pp. 942 - 946
Main Authors 筆本, 由幸, 若杉, 茂俊, 戸山, 靖一, 広部, 一彦, 小林, 亨, 吉野, 孝司, 藤本, 淳
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本心臓財団 25.09.1979
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ISSN0586-4488
2186-3016
DOI10.11281/shinzo1969.11.9_942

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Summary:心室ベーシングを行ったsick sinus syndrome 18例をI群 - 徐脈性 SSS(8例)とII群一徐脈頻脈症候群(10例)に分け,心臓ペースメーカー植込み前後の臨床縁や植込み後の合併症について比較検討した.櫃込み後の死亡は両群共各1例であり,死因はいずれも脳梗塞であった.生存例ではI,II群とも失神発作や眩盤は消失し,ほとんどの症例が NYHA 機能分類の正度にあった.懸群ではfcllow up 期間中に 8例が心房細動による頻拍発作を起こした. また, II群では脳梗塞,腎梗塞,下肢動脈塞栓, 一過性脳虚血発作などの systemic embolism を合併する場合が多く,心臓ペースメーカー植込み前に 2例,植込み後に4例で認められた. II群では心臓ペースメーカー植込み後も頻拍発作の抑制と抗凝固療法が必要と考えられた.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo1969.11.9_942