「対話による鑑賞」の学習指導に関する研究(第1報) 中学校美術科におけるファシリテーションの在り方に焦点化した授業モデル作成を通して

本研究は、「対話による鑑賞」について、中学校における効果的な指導方法を提案することを目指して行ったものである。教師が担うファシリテーションの両輪である「ナビゲーション」と「リレーション」の在り方の検討を基に、鑑賞材選択のポイントやより効果的なファシリテーションの在り方について考察し、1単位時間の中で2作品を連続して鑑賞する授業モデルを作成し検証授業を実施・分析した。その結果、本授業モデルにおけるファシリテーションの工夫は、「作品に対する見方を深めその価値を判断し、自分の生き方と関係付ける力」という高次の鑑賞の能力の育成に関し、一定程度、有効であることが明らかとなった。本稿は、本研究の第1報とし...

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Published in美術による学び Vol. 1; no. 1; p. 202001
Main Authors 金本, 美貴, 大和, 浩子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本・美術による学び学会 2020
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ISSN2435-6573
DOI10.34495/artmanabi.202001

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Summary:本研究は、「対話による鑑賞」について、中学校における効果的な指導方法を提案することを目指して行ったものである。教師が担うファシリテーションの両輪である「ナビゲーション」と「リレーション」の在り方の検討を基に、鑑賞材選択のポイントやより効果的なファシリテーションの在り方について考察し、1単位時間の中で2作品を連続して鑑賞する授業モデルを作成し検証授業を実施・分析した。その結果、本授業モデルにおけるファシリテーションの工夫は、「作品に対する見方を深めその価値を判断し、自分の生き方と関係付ける力」という高次の鑑賞の能力の育成に関し、一定程度、有効であることが明らかとなった。本稿は、本研究の第1報として、文献研究等を基にした予備的実践を踏まえ、上記の授業モデル作成の前段となった、ファシリテーション・モデルの作成までについて報告するものである。
ISSN:2435-6573
DOI:10.34495/artmanabi.202001