研究 RLP-コレステロールと虚血性心疾患 Lp(a)と比較して

正常(CONT)群33例,急性心筋梗塞(AMI)群73例,冠攣縮性狭心症(VSA)群22例,狭心症(AP)群39例を対象に,総コレステロール,中性脂肪,HDL-コレステロールおよびLp(a), RLP-Cを測定した.LDL-コレステロールはFriedewaldの式で求めた. RLP-Cは,AP群で有意に高値を示した.さらに,RLP-Cは,CONT群では年齢によらず低値を示したが,AP群では65歳未満の若年者で有意に高値を示した.このことから,RLP-Cが若年者における冠動脈硬化と何らかの関連を有することが推察された. Lp(a)はRLP-Cの結果とは異なって,AMI群で高値を示した.以上のこと...

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Published in心臓 Vol. 31; no. 9; pp. 641 - 645
Main Authors 岩崎, 格, 山佐, 稔彦, 矢加部, 和明, 川原, 英資, 宮原, 嘉之, 西村, 恵理, 児島, 正純, 河野, 茂, 池田, 聡司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本心臓財団 15.09.1999
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ISSN0586-4488
2186-3016
DOI10.11281/shinzo1969.31.9_641

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Summary:正常(CONT)群33例,急性心筋梗塞(AMI)群73例,冠攣縮性狭心症(VSA)群22例,狭心症(AP)群39例を対象に,総コレステロール,中性脂肪,HDL-コレステロールおよびLp(a), RLP-Cを測定した.LDL-コレステロールはFriedewaldの式で求めた. RLP-Cは,AP群で有意に高値を示した.さらに,RLP-Cは,CONT群では年齢によらず低値を示したが,AP群では65歳未満の若年者で有意に高値を示した.このことから,RLP-Cが若年者における冠動脈硬化と何らかの関連を有することが推察された. Lp(a)はRLP-Cの結果とは異なって,AMI群で高値を示した.以上のことから,種々の脂質代謝異常によって引き起こされる動脈硬化巣の性状がり,プラークの安定性にも影響し臨床像が異なってくる可能性が示唆された.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo1969.31.9_641