術前放射線化学療法で組織学的完全効果が得られた縦隔卵黄嚢腫瘍の1例

症例は26歳,男性.左上縦隔の異常陰影を主訴に当科を受診した.胸部CTにて前縦隔に7×5cmのモザイク状に造影される腫瘍を認め,血液検査にてα-fetoproteinが23,886ng/mlと異常高値であったことより,縦隔卵黄嚢腫瘍と診断した.シスプラチン20mg/m2/dayとエトポシド40mg/m2/dayの5日間投与を放射線同時併用で4週毎に2コース行った後に手術を行った.病理組織像では腫瘍は全て壊死に陥っており, EF. 3と判断した.術後化学療法を2クール追加し, 5年経過した現在,健存している....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 66; no. 10; pp. 2395 - 2397
Main Authors 尾浦, 正二, 粉川, 庸三, 平井, 一成, 岡村, 吉隆, 吉増, 達也, 木下, 貴裕
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 日本臨床外科学会 25.10.2005
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.66.2395

Cover

More Information
Summary:症例は26歳,男性.左上縦隔の異常陰影を主訴に当科を受診した.胸部CTにて前縦隔に7×5cmのモザイク状に造影される腫瘍を認め,血液検査にてα-fetoproteinが23,886ng/mlと異常高値であったことより,縦隔卵黄嚢腫瘍と診断した.シスプラチン20mg/m2/dayとエトポシド40mg/m2/dayの5日間投与を放射線同時併用で4週毎に2コース行った後に手術を行った.病理組織像では腫瘍は全て壊死に陥っており, EF. 3と判断した.術後化学療法を2クール追加し, 5年経過した現在,健存している.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.66.2395