ラジオイムノアッセイ法による血清トリプシン濃度測定法の検討と糖尿病患者の膵外分泌機能評価への応用
糖尿病患者の膵外分泌機能を検討するため血中トリプシン濃度をラジォイムノアッセイ (RIA) 法により測定した。測定にはRIA-Gnost Trypsinキットを用いた。キットの基礎的検討では, 標準曲線の各標準濃度での変動係数 (C.V.) は1.9~11.1%, 測定内誤差は平均濃度236.5~838.7ng/mlの検体でC.V.3.6~5.5%, 測定間誤差は8.1~11.1%, 回収率, 希釈試験も満足すベき結果であった。正常対照35例の血中トリプシン濃度は157.6±59.9ng/ml (m±1S.D.) で, 糖尿病患者88例のうち食事療法群 (n=50) は203.6±74.8ng...
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| Published in | RADIOISOTOPES Vol. 31; no. 2; pp. 88 - 93 |
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| Main Authors | , , , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
公益社団法人 日本アイソトープ協会
01.02.1982
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| ISSN | 0033-8303 1884-4111 |
| DOI | 10.3769/radioisotopes.31.2_88 |
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| Summary: | 糖尿病患者の膵外分泌機能を検討するため血中トリプシン濃度をラジォイムノアッセイ (RIA) 法により測定した。測定にはRIA-Gnost Trypsinキットを用いた。キットの基礎的検討では, 標準曲線の各標準濃度での変動係数 (C.V.) は1.9~11.1%, 測定内誤差は平均濃度236.5~838.7ng/mlの検体でC.V.3.6~5.5%, 測定間誤差は8.1~11.1%, 回収率, 希釈試験も満足すベき結果であった。正常対照35例の血中トリプシン濃度は157.6±59.9ng/ml (m±1S.D.) で, 糖尿病患者88例のうち食事療法群 (n=50) は203.6±74.8ng/ml, sulfonylurea剤使用群 (n=25) は171.3±83.0ng/ml, インスリン治療群 (n=13) は90.5±49.0ng/mlであった。この結果は重症糖尿病患者での膵外分泌能の低下を示唆すると考えられる。 |
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| ISSN: | 0033-8303 1884-4111 |
| DOI: | 10.3769/radioisotopes.31.2_88 |