直腸肛門部無色素性悪性黒色腫の1例
直腸肛門部無色素性悪性黒色腫は稀で予後不良な疾患である.今回報告する症例は71歳,男性で下血を主訴として来院した.歯状線のすぐ口側にある隆起性病変は肉眼的には淡赤色であった.直腸鏡下生検では低分化型腺癌であり,腹会陰式直腸切断術を施行した.腫瘍は1型,大きさは4.5×4.2×1.0cmで組織学的進行度はmp, P0, H0, n1 (+)であった.病理組織学的にはHE染色ではメラニンの産生は明らかでなかったが, HMB-45, S-100に陽性であり,無色素性悪性黒色腫と診断された.肝転移のため術後1年10カ月に死亡した....
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          | Published in | 日本臨床外科学会雑誌 Vol. 64; no. 11; pp. 2834 - 2836 | 
|---|---|
| Main Author | |
| Format | Journal Article | 
| Language | English Japanese  | 
| Published | 
            日本臨床外科学会
    
        25.11.2003
     | 
| Subjects | |
| Online Access | Get full text | 
| ISSN | 1345-2843 1882-5133  | 
| DOI | 10.3919/jjsa.64.2834 | 
Cover
| Summary: | 直腸肛門部無色素性悪性黒色腫は稀で予後不良な疾患である.今回報告する症例は71歳,男性で下血を主訴として来院した.歯状線のすぐ口側にある隆起性病変は肉眼的には淡赤色であった.直腸鏡下生検では低分化型腺癌であり,腹会陰式直腸切断術を施行した.腫瘍は1型,大きさは4.5×4.2×1.0cmで組織学的進行度はmp, P0, H0, n1 (+)であった.病理組織学的にはHE染色ではメラニンの産生は明らかでなかったが, HMB-45, S-100に陽性であり,無色素性悪性黒色腫と診断された.肝転移のため術後1年10カ月に死亡した. | 
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| ISSN: | 1345-2843 1882-5133  | 
| DOI: | 10.3919/jjsa.64.2834 |