嗅神経芽細胞腫に対する経鼻内視鏡下手術から見えてきた課題 重粒子線治療の併用を中心に

嗅神経芽細胞腫における重粒子線治療の有効性が報告されており,当科では嗅神経芽細胞腫に対し,経鼻内視鏡下手術を軸とした治療戦略の中に重粒子線治療を取り入れている。適応を十分に吟味した上で術後照射として重粒子線治療を行い,一定の有効性が得られていると共に,広範な両側前頭葉浸潤を伴う手術困難例に対しても,腫瘍減量手術後に重粒子線治療を行うことで良好な疾患制御が得られている症例を経験している。当科の症例を後方視的に解析し,嗅神経芽細胞腫に対する重粒子線治療の有効性と有害事象について,また有害事象の低減対策を含めた課題について検討を行った。...

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Published in頭頸部外科 Vol. 34; no. 2; pp. 131 - 136
Main Authors 山﨑, 一樹, 米倉, 修二, 花澤, 豊行, 松山, 浩之, 新井, 智之, 中川, 拓也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会 2024
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ISSN1349-581X
1884-474X
DOI10.5106/jjshns.34.131

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Summary:嗅神経芽細胞腫における重粒子線治療の有効性が報告されており,当科では嗅神経芽細胞腫に対し,経鼻内視鏡下手術を軸とした治療戦略の中に重粒子線治療を取り入れている。適応を十分に吟味した上で術後照射として重粒子線治療を行い,一定の有効性が得られていると共に,広範な両側前頭葉浸潤を伴う手術困難例に対しても,腫瘍減量手術後に重粒子線治療を行うことで良好な疾患制御が得られている症例を経験している。当科の症例を後方視的に解析し,嗅神経芽細胞腫に対する重粒子線治療の有効性と有害事象について,また有害事象の低減対策を含めた課題について検討を行った。
ISSN:1349-581X
1884-474X
DOI:10.5106/jjshns.34.131