残胃再発癌切除例の治療成績とその問題点

残胃再発癌の再切除症例10例を対象として, 初回手術と再手術時の所見, 術式, 病理組織学的所見, 癌細胞核DNA量の比較検討を行った. 初回手術時に切離断端距離が短かく, これが再発の原因と考えられる例が3例あり, 十分な断端距離をとることによる再発予防が重要である.また, 再切除時の病理所見, 核DNA量から見ると病変はいずれもStage IVと非常に進行した状態であり, 更に悪性度も変化してきている可能性がある点を考えると, 再発を早期に発見し治療することが, 治療成績向上につながると考えられた....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本消化器外科学会雑誌 Vol. 18; no. 12; pp. 2441 - 2445
Main Authors 天野, 富薫, 野口, 芳一, 今田, 敏夫, 松本, 昭彦, 赤池, 信, 藤本, 泰則, 安部, 雅夫, 田村, 聡, 藤田, 正人, 後藤, 久, 吉田, 明, 山本, 裕司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本消化器外科学会 1985
一般社団法人日本消化器外科学会
The Japanese Society of Gastroenterological Surgery
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0386-9768
1348-9372
DOI10.5833/jjgs.18.2441

Cover

More Information
Summary:残胃再発癌の再切除症例10例を対象として, 初回手術と再手術時の所見, 術式, 病理組織学的所見, 癌細胞核DNA量の比較検討を行った. 初回手術時に切離断端距離が短かく, これが再発の原因と考えられる例が3例あり, 十分な断端距離をとることによる再発予防が重要である.また, 再切除時の病理所見, 核DNA量から見ると病変はいずれもStage IVと非常に進行した状態であり, 更に悪性度も変化してきている可能性がある点を考えると, 再発を早期に発見し治療することが, 治療成績向上につながると考えられた.
ISSN:0386-9768
1348-9372
DOI:10.5833/jjgs.18.2441