埼玉医科大学における学内人工心肺実習
「要旨」臨床工学技士養成校の学内実習にて, 体外循環の基本的原理の理解を目的とした実験を行った. 教員からは詳細な実験手順は示さず, 理解すべき事象と使用機材のみを提示し, 実験方法を学生独自で計画させた. ローラーポンプ実験では回転数と吐出流量の関係, 圧閉度が吐出流量に及ぼす影響を検証した. 吸引ポンプとしての特性を実測し, 血液が陰圧に曝される状況を考察した. 脱血実験では落差と脱血流量の関係, 脱血回路形状(内径, 長さ)が脱血流量に及ぼす影響を検証させた. 各種脱血カニューレの脱血特性の計測により, カニューレ外径が脱血流量に制限を与えること, 先端形状の工夫により脱血流量が確保でき...
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          | Published in | 体外循環技術 Vol. 38; no. 4; pp. 544 - 551 | 
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| Main Authors | , , , , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            日本体外循環技術医学会
    
        01.12.2011
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| Subjects | |
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| ISSN | 0912-2664 | 
Cover
| Summary: | 「要旨」臨床工学技士養成校の学内実習にて, 体外循環の基本的原理の理解を目的とした実験を行った. 教員からは詳細な実験手順は示さず, 理解すべき事象と使用機材のみを提示し, 実験方法を学生独自で計画させた. ローラーポンプ実験では回転数と吐出流量の関係, 圧閉度が吐出流量に及ぼす影響を検証した. 吸引ポンプとしての特性を実測し, 血液が陰圧に曝される状況を考察した. 脱血実験では落差と脱血流量の関係, 脱血回路形状(内径, 長さ)が脱血流量に及ぼす影響を検証させた. 各種脱血カニューレの脱血特性の計測により, カニューレ外径が脱血流量に制限を与えること, 先端形状の工夫により脱血流量が確保できることを理解させた. 遠心ポンプ実験ではポンプ揚程, ポンプ背圧による吐出流量への影響を実測し, 後負荷に対する遠心ポンプの操作法を理解させた. 空気混入実験により, 遠心ポンプが「空気を送らないポンプ」ではないことを認識させた. 送血実験では各種送血カニューレの流量-送血圧特性, 送血回路中の人工肺, 動脈フィルタ, 止血カニューレによる圧力損失を理解させた. | 
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| ISSN: | 0912-2664 |