九州大学における顎変形症治療のPDS(PDCA)サイクル
「はじめに」 顎変形症治療は, 口腔外科と矯正歯科を主要なメンバーとするチーム医療であり, 顎変形症治療のクオリティーマネージメントを考える場合, 明確な指標(図1)を設定して, それぞれの診療科で行われている治療が治療計画通りに進行しているか否かを相互に評価しながら治療を進めていくことが重要である. そのためにはチーム内のそれぞれの役割分担を明確にしながら, メンバー間での情報共有を十分に行う必要がある. 九州大学病院の顎変形症外来では, 症例検討会において, すべての症例に対して, 初診時の診断, 治療計画立案に関する検討を行うのに加えて, 手術直前・直後, 動的治療終了時に治療経過および...
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Published in | 日本顎変形症学会雑誌 Vol. 22; no. 4; pp. 282 - 286 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本顎変形症学会
15.12.2012
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ISSN | 0916-7048 |
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Summary: | 「はじめに」 顎変形症治療は, 口腔外科と矯正歯科を主要なメンバーとするチーム医療であり, 顎変形症治療のクオリティーマネージメントを考える場合, 明確な指標(図1)を設定して, それぞれの診療科で行われている治療が治療計画通りに進行しているか否かを相互に評価しながら治療を進めていくことが重要である. そのためにはチーム内のそれぞれの役割分担を明確にしながら, メンバー間での情報共有を十分に行う必要がある. 九州大学病院の顎変形症外来では, 症例検討会において, すべての症例に対して, 初診時の診断, 治療計画立案に関する検討を行うのに加えて, 手術直前・直後, 動的治療終了時に治療経過および治療結果を評価するとともに, 初診時に立案した治療ゴールを達成しているか否かをステップ毎に評価している(図2). これらのステップは, それぞれがクオリティーマネージメント手法におけるPDCA(Plan, Do, Check, Act)サイクルの1つのサイクルとして機能し, 必要に応じて治療計画の修正や, 治療ゴールの再立案を行うことにより, 診療アウトカムの改善を目指している. |
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ISSN: | 0916-7048 |