当院における心臓CTの現状 前処置についての検討

〈緒言〉当院では2007年12月末に東芝社製64列MDCT が 導入され,心臓CT の撮影を開始した。一方当院の心カテ 件数は減少し,現在診断カテは心臓CT に置き換わりつつ ある。診断能向上のため事前に問診,血圧・脈拍測定を行 い,心拍数70bpm 以上に対して検査30分前にβ ブロッ カーを服用させている。今回,β ブロッカーの必要性につ いて,これまでの全症例の画像から検討を行った。 〈方法〉2009年4月までの93件の心臓CT から得られた VR,MIP,CPR 画像に対して視覚的(優:診断に優れて いる,良:診断可能,可:一部描出不良,不可:診断不 能)に評価した。 〈結果〉 心臓C...

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Published in日本農村医学会学術総会抄録集 p. 340
Main Authors 亀井, 靖, 不破, 武司, 松野, 俊一, 今井, 信輔
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本農村医学会 2009
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ISSN1880-1749
1880-1730
DOI10.14879/nnigss.58.0.340.0

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Summary:〈緒言〉当院では2007年12月末に東芝社製64列MDCT が 導入され,心臓CT の撮影を開始した。一方当院の心カテ 件数は減少し,現在診断カテは心臓CT に置き換わりつつ ある。診断能向上のため事前に問診,血圧・脈拍測定を行 い,心拍数70bpm 以上に対して検査30分前にβ ブロッ カーを服用させている。今回,β ブロッカーの必要性につ いて,これまでの全症例の画像から検討を行った。 〈方法〉2009年4月までの93件の心臓CT から得られた VR,MIP,CPR 画像に対して視覚的(優:診断に優れて いる,良:診断可能,可:一部描出不良,不可:診断不 能)に評価した。 〈結果〉 心臓CT93件中,β ブロッカー使用45件,β ブロッカー 48件。 β ブロッカー使用45件中,優:30件,良:10件,可:3 件,不可:2件。 β ブロッカー48件中,優:24件,良:12件,可:8 件,不可:4件。 β ブロッカー使用時の心拍数,69bpm 以下:38件,70 bpm 以上:7件。 β ブロッカー時の心拍数,69bpm 以下:27件,70 bpm 以上:21件。 β ブロッカー使用時の不整脈出現数,6件。 β ブロッカー時の不整脈出現数,12件。 心拍数70bpm 以上もしくは不整脈出現時の評価, β ブロッカー使用時10件中,優:4件,良:5件,可: 1件,不可:0件。 β ブロッカー時22件中,優:6件,良:6件,可: 6件,不可:4件であった。 〈考察〉β ブロッカーの使用は心拍数,不整脈の抑制にお いて有用であった。また視覚評価においても,β ブロッ カーの場合より高評価が得られた。以上の結果よりβ ブロッカーの使用は不可欠であると言える。 〈結語〉現在では,320列,Dual Source CT などの出現に よって,高心拍や不整脈が不問とされているが,当院です べきことは診断能の向上に努め,心カテ検査の代用となり 得るよう確立させていくことが重要であると考える。
Bibliography:P1-D410
ISSN:1880-1749
1880-1730
DOI:10.14879/nnigss.58.0.340.0