一般病院におけるらい腫型ハンセン病の治療経験
【症例】68歳男性. 11歳まで韓国で, 以後石川県加賀地方で生活. 初診の3年半前に左頬のしびれ感に気付いた. 同じ頃, 前腕に紅斑が出現し拡大したので某病院に入院. 中毒疹+多発性単神経炎と診断され, リンデロン3mgの内服を開始した. リンデロン中止後, 全身の紅斑と四肢の疼痛が出現したためプレドニン(PSL)60mgを内服した. 初診の2ヶ月前, PSLを5mgまで減量した時に, 両足の落痛が再燃し, 顔や四肢に丘疹が出現したため当科紹介. 丘疹の生検で末梢神経周囲に泡沫細胞からなる肉芽腫の形成を認め, 泡沫細胞内に抗酸菌を多数認めた. らい腫型のハンセン病と診断し, ジメチルスルホン...
Saved in:
| Published in | 日本ハンセン病学会雑誌 Vol. 72; no. 2; p. 112 |
|---|---|
| Main Authors | , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本ハンセン病学会
01.06.2003
|
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 1342-3681 |
Cover
| Summary: | 【症例】68歳男性. 11歳まで韓国で, 以後石川県加賀地方で生活. 初診の3年半前に左頬のしびれ感に気付いた. 同じ頃, 前腕に紅斑が出現し拡大したので某病院に入院. 中毒疹+多発性単神経炎と診断され, リンデロン3mgの内服を開始した. リンデロン中止後, 全身の紅斑と四肢の疼痛が出現したためプレドニン(PSL)60mgを内服した. 初診の2ヶ月前, PSLを5mgまで減量した時に, 両足の落痛が再燃し, 顔や四肢に丘疹が出現したため当科紹介. 丘疹の生検で末梢神経周囲に泡沫細胞からなる肉芽腫の形成を認め, 泡沫細胞内に抗酸菌を多数認めた. らい腫型のハンセン病と診断し, ジメチルスルホン(DDS), リファンピシン(RFP), クロファジミン(CLF)による多剤併用療法(MDT)を開始した. MDT開始4ケ月後にそれまで継続していたPSLを中止したところ, 強いI型らい反応が出現し, PSL40mgの内服を再開した. |
|---|---|
| ISSN: | 1342-3681 |