用手補助腹腔鏡下手術により切除した脾仮性嚢胞の1例
症例は57歳,女性.腹部X線写真上,左横隔膜直下に石灰化病変を指摘され,精査目的にて当科を受診した.超音波検査,腹部CT検査およびMRI検査にて石灰化を伴う脾嚢胞性腫瘍と診断し, 2000年9月19日,手術を施行した.術者の左手をラップディスク®を通して腹腔内に挿入し,用手補助腹腔鏡下脾臓摘出術を行った.摘出標本では,壁が高度に石灰化した直径5.5cm大の脾嚢胞性腫瘍を認めた.病理組織学的にこの嚢胞内腔を裏打ちする上皮は認められず,脾仮性嚢胞と診断された.脾腫瘍性病変に対する用手補助腹腔鏡下手術は操作性,安全性の点で優れており,有用な術式と思われたので報告した....
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| Published in | 日本臨床外科学会雑誌 Vol. 62; no. 8; pp. 2021 - 2024 |
|---|---|
| Main Authors | , , |
| Format | Journal Article |
| Language | English Japanese |
| Published |
日本臨床外科学会
25.08.2001
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| Subjects | |
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| ISSN | 1345-2843 1882-5133 |
| DOI | 10.3919/jjsa.62.2021 |
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| Summary: | 症例は57歳,女性.腹部X線写真上,左横隔膜直下に石灰化病変を指摘され,精査目的にて当科を受診した.超音波検査,腹部CT検査およびMRI検査にて石灰化を伴う脾嚢胞性腫瘍と診断し, 2000年9月19日,手術を施行した.術者の左手をラップディスク®を通して腹腔内に挿入し,用手補助腹腔鏡下脾臓摘出術を行った.摘出標本では,壁が高度に石灰化した直径5.5cm大の脾嚢胞性腫瘍を認めた.病理組織学的にこの嚢胞内腔を裏打ちする上皮は認められず,脾仮性嚢胞と診断された.脾腫瘍性病変に対する用手補助腹腔鏡下手術は操作性,安全性の点で優れており,有用な術式と思われたので報告した. |
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| ISSN: | 1345-2843 1882-5133 |
| DOI: | 10.3919/jjsa.62.2021 |