インクルーシブな学級を形成するための教師の役割 学級活動を活用した集団活動に困難を抱える児童の包摂に注目して

本論は、特別活動を通じた学級における集団形成によりインクルーシブな学級を形成していくための教師の役割を明らかにした。特別活動を通じてインクルーシブな学級を形成する過程について、小学校教師へのインタビュー調査を行い、M-GTAを用いて分析を行った。その結果、教師は①学級における問題を発見し、②児童間につながりを形成し、③児童が集団内での役割を果たすことで集団に参入する契機をつくること、そしてこれらの場面において④適切な介入タイミングを見極めている。このような4つの役割を教師が果たす中で、児童による集団形成が進みインクルーシブな学級を形成する循環プロセスが機能することが明らかになった。...

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Bibliographic Details
Published in日本特別活動学会紀要 Vol. 33; pp. 69 - 78
Main Author 小田, 純也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本特別活動学会 31.03.2025
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ISSN1343-7151
2436-9233
DOI10.51044/tokkatsu.33.0_69

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Summary:本論は、特別活動を通じた学級における集団形成によりインクルーシブな学級を形成していくための教師の役割を明らかにした。特別活動を通じてインクルーシブな学級を形成する過程について、小学校教師へのインタビュー調査を行い、M-GTAを用いて分析を行った。その結果、教師は①学級における問題を発見し、②児童間につながりを形成し、③児童が集団内での役割を果たすことで集団に参入する契機をつくること、そしてこれらの場面において④適切な介入タイミングを見極めている。このような4つの役割を教師が果たす中で、児童による集団形成が進みインクルーシブな学級を形成する循環プロセスが機能することが明らかになった。
ISSN:1343-7151
2436-9233
DOI:10.51044/tokkatsu.33.0_69