自然災害に対する病院看護部の備え測定尺度の開発 信頼性と妥当性の検討

目的:本研究の目的は,作成した自然災害に対する病院看護部の備え測定尺度の信頼性と妥当性を検証することである. 方法:尺度項目は文献検討等から作成し,専門家による修正,プレテストを経て,「計画」49項目,「組織化」11項目,「装備」14項目,「トレーニング」22項目,「予行演習」9項目,「評価と改善」9項目の114項目で作成された.対象は全国4,298施設の病院看護部であった.調査は郵送法で実施し,分析には相関係数,信頼性係数等を用いた.調査期間は2013年5~6月であった. 結果:723施設から回答があり,有効回答は555施設(12.9%)であった.信頼性についてα係数は尺度全体得点で0.98...

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Published in日本看護科学会誌 Vol. 35; pp. 257 - 266
Main Author 西上, あゆみ
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本看護科学学会 19.01.2016
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ISSN0287-5330
2185-8888
DOI10.5630/jans.35.257

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Summary:目的:本研究の目的は,作成した自然災害に対する病院看護部の備え測定尺度の信頼性と妥当性を検証することである. 方法:尺度項目は文献検討等から作成し,専門家による修正,プレテストを経て,「計画」49項目,「組織化」11項目,「装備」14項目,「トレーニング」22項目,「予行演習」9項目,「評価と改善」9項目の114項目で作成された.対象は全国4,298施設の病院看護部であった.調査は郵送法で実施し,分析には相関係数,信頼性係数等を用いた.調査期間は2013年5~6月であった. 結果:723施設から回答があり,有効回答は555施設(12.9%)であった.信頼性についてα係数は尺度全体得点で0.987, 下位尺度ごとのα係数も0.843~0.971であった.基準関連妥当性,構成概念妥当性も確保された. 結論:項目数が多いという課題は残るが,この尺度は自然災害に対する病院看護部の備えを測定するための有用性を認めた.
ISSN:0287-5330
2185-8888
DOI:10.5630/jans.35.257