阿部次郎の読書論と教養論 大正教養主義と読書の関係性についての一考察

大正教養主義は,読書をとおした自己探求を目指した思想潮流として知られている.それに対して,本稿は大正教養主義の代表的な人物である阿部次郎の読書論と教養論を検討し,読書や教養そのものを自己目的化しない在り方があることを解明した.すなわち阿部次郎において,読書の前提には「生活」,教養の前提には「愛」が存在したのであった....

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Published in出版研究 Vol. 51; pp. 45 - 60
Main Author 松井, 健人
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本出版学会 20.03.2021
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ISSN0385-3659
2434-1398
DOI10.24756/jshuppan.51.0_45

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Summary:大正教養主義は,読書をとおした自己探求を目指した思想潮流として知られている.それに対して,本稿は大正教養主義の代表的な人物である阿部次郎の読書論と教養論を検討し,読書や教養そのものを自己目的化しない在り方があることを解明した.すなわち阿部次郎において,読書の前提には「生活」,教養の前提には「愛」が存在したのであった.
ISSN:0385-3659
2434-1398
DOI:10.24756/jshuppan.51.0_45