心血管バイオマーカーの開発を機軸とした臨床研究の展開

「はじめに」 1978年, 第一内科入局3年目を迎えたある日, 木村栄一教授から「君の研究テーマは, 心不全でFrank-Starling curveに下行脚は存在するか」の一言. CCUで急性心筋梗塞によるポンプ失調の治療に取り組んでおられた大林完二, 高野照夫両先輩ご指導のもと, ポンプ失調における代償機序について, 心血行動態, 下腿末梢循環動態, 血中神経体液性因子を対比分析, さらに血管拡張薬による減負荷療法の機序について分析した研究をまとめ, 1980年Swan, Ganz, Forresterらが指揮するUCLA Cedars-Sinai Medical Centerに留学させて...

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Published in日本医科大学医学会雑誌 Vol. 13; no. 2; pp. 66 - 67
Main Author 清野精彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本医科大学医学会 01.04.2017
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ISSN1349-8975

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Summary:「はじめに」 1978年, 第一内科入局3年目を迎えたある日, 木村栄一教授から「君の研究テーマは, 心不全でFrank-Starling curveに下行脚は存在するか」の一言. CCUで急性心筋梗塞によるポンプ失調の治療に取り組んでおられた大林完二, 高野照夫両先輩ご指導のもと, ポンプ失調における代償機序について, 心血行動態, 下腿末梢循環動態, 血中神経体液性因子を対比分析, さらに血管拡張薬による減負荷療法の機序について分析した研究をまとめ, 1980年Swan, Ganz, Forresterらが指揮するUCLA Cedars-Sinai Medical Centerに留学させて頂いた. 心電図QRS scoreとCK, CKMBの血中遊出動態から梗塞サイズや心筋salvageを分析し, 心筋梗塞後の心機能や運動耐容能と対比分析(Circulation, Am J Cardiol), 臨床研究の面白さを学んで帰国した.
ISSN:1349-8975