同種造血幹細胞移植を受けた患者の身体機能低下に対する介入研究の文献レビュー
「要旨」【目的】同種造血幹細胞移植を受けた患者への身体機能低下に対する看護への示唆を得るため同種造血幹細胞移植後の身体機能の低下に対して行われた介入研究について国内外の文献をレビューし, 推奨される実践の要素を明らかにする. 【方法】2009年から2019年9月までに発表された文献を対象にCINAHL, web版医学中央雑誌(ver.5)を用いて検索を行った. 造血幹細胞移植, 身体, 介入 or プログラムor ケアのキーワードで検索し, 11文献を分析対象とした. 【結果】介入方法は運動療法が最も多く, 運動療法以外では運動療法とリラクゼーション, 心理教育を組み合わせた複合的介入, 緩和...
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Published in | 兵庫県立大学看護学部・地域ケア開発研究所紀要 Vol. 27; pp. 91 - 102 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
兵庫県立大学看護学部・地域ケア開発研究所
01.03.2020
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ISSN | 1881-6592 |
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Summary: | 「要旨」【目的】同種造血幹細胞移植を受けた患者への身体機能低下に対する看護への示唆を得るため同種造血幹細胞移植後の身体機能の低下に対して行われた介入研究について国内外の文献をレビューし, 推奨される実践の要素を明らかにする. 【方法】2009年から2019年9月までに発表された文献を対象にCINAHL, web版医学中央雑誌(ver.5)を用いて検索を行った. 造血幹細胞移植, 身体, 介入 or プログラムor ケアのキーワードで検索し, 11文献を分析対象とした. 【結果】介入方法は運動療法が最も多く, 運動療法以外では運動療法とリラクゼーション, 心理教育を組み合わせた複合的介入, 緩和ケア, マインドフルネス, 表現的支援であった. 運動療法は入院中から退院後にかけて実施された. 緩和ケアや複合的介入は入院中に症状緩和を目的として実施された. 造血幹細胞移植後中期以降においては, 晩期合障害や持続した症状, またその症状によるQOLの低下に対する改善を目的としてマインドフルネスや表現的支援が実施された. 【結論】身体機能低下に対する介入として, 【移植後早期からの運動療法】, 【移植後早期における症状緩和】, 【運動療法が入院中から退院後まで継続できる支援】, 【移植後晩期障害に対しての心理的支援】の4つの要素が導き出された. |
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ISSN: | 1881-6592 |