急性増悪した慢性閉塞性肺疾患 (COPD) 患者は呼吸の状態に配慮した作業遂行の習得に関してどのような経験をしているか - 質的研究

「要旨」 : 本研究の目的は, 慢性閉塞性肺疾患 (COPD) の急性増悪で入院した患者が呼吸の状態に配慮した作業遂行の習得に関してどのような経験をしているかを明らかにすることである. 研究参加者は, COPDの急性増悪で入院した11名である. 方法は, 再帰的テーマティック分析による質的研究とした. 結果, COPD患者は【損なわれていく健康状態と喪失体験】や【病態によって生じる感情・思考】から【呼吸の状態に配慮した作業遂行の価値】を見出し, 【自身の試行錯誤に基づいた問題解決行動】を実践していた. また, 【医療従事者による学習の支援に関する経験】【学習機会へのアクセスの困難さ】に関しても...

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Published in作業療法 Vol. 43; no. 5; pp. 622 - 629
Main Authors 今岡泰憲, 丸山祥, 片岡みさき, 山本大貴, 畑地治
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本作業療法士協会 15.10.2024
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ISSN0289-4920

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Summary:「要旨」 : 本研究の目的は, 慢性閉塞性肺疾患 (COPD) の急性増悪で入院した患者が呼吸の状態に配慮した作業遂行の習得に関してどのような経験をしているかを明らかにすることである. 研究参加者は, COPDの急性増悪で入院した11名である. 方法は, 再帰的テーマティック分析による質的研究とした. 結果, COPD患者は【損なわれていく健康状態と喪失体験】や【病態によって生じる感情・思考】から【呼吸の状態に配慮した作業遂行の価値】を見出し, 【自身の試行錯誤に基づいた問題解決行動】を実践していた. また, 【医療従事者による学習の支援に関する経験】【学習機会へのアクセスの困難さ】に関しても語られた.
ISSN:0289-4920