急性水腎症で発症した孤立性総腸骨動脈瘤の1治験例

症例は72歳,男性.高血圧および甲状腺機能亢進症に対し加療中であった.左側腹部から下腹部にかけての激痛で発症した.発症から4日後の腹部CT検査で左水腎症と左総腸骨動脈瘤および動脈瘤による尿管の閉塞を認めた.左腎盂辺縁の不整像から左腎盂障害が疑われ,左総腸骨動脈瘤による尿管閉塞から急性左水腎症を発症したものと診断した.尿管に対する圧迫を解除する目的で左総腸骨動脈瘤人工血管置換術を行った.尿管剥離は行わなかった.術後尿路閉塞は解除され,良好に経過した....

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Bibliographic Details
Published in日本心臓血管外科学会雑誌 Vol. 33; no. 5; pp. 366 - 369
Main Authors 大川原, 潤, 奥村, 悟
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会 15.09.2004
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ISSN0285-1474
1883-4108
DOI10.4326/jjcvs.33.366

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Summary:症例は72歳,男性.高血圧および甲状腺機能亢進症に対し加療中であった.左側腹部から下腹部にかけての激痛で発症した.発症から4日後の腹部CT検査で左水腎症と左総腸骨動脈瘤および動脈瘤による尿管の閉塞を認めた.左腎盂辺縁の不整像から左腎盂障害が疑われ,左総腸骨動脈瘤による尿管閉塞から急性左水腎症を発症したものと診断した.尿管に対する圧迫を解除する目的で左総腸骨動脈瘤人工血管置換術を行った.尿管剥離は行わなかった.術後尿路閉塞は解除され,良好に経過した.
ISSN:0285-1474
1883-4108
DOI:10.4326/jjcvs.33.366