新型コロナウイルス感染症COVID-19の緊急事態宣言下における温泉入浴設備のレジオネラ対策について

「要旨」2020年(令和2年)4月7日, 新型コロナウイルス感染症(以下COVID-19)に伴う緊急事態宣言が発出され, この期間中は温泉入浴施設も長い間営業休止になった. そこでは運転休停止中の設備にバイオフィルムの生成や浴槽水等の消毒に不具合が生じる恐れがある. このような場所ではレジオネラ属菌によるレジオネラ症Legionnaires'disease(在郷軍人病, 以下LD)に曝されるリスクがあり, 営業再開後の利用者と従業員スタッフの健康や施設運営・経済性への悪影響が危惧される. 更にこの期間の設備保全と宣言解除後の運転復旧に向けた安全衛生への対策も求められている. 著者らは...

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Published in温泉科学 Vol. 71; no. 4; pp. 246 - 258
Main Authors 小彈正公彰, 東海林愼, 石谷道生, 堀川有, 中島有二
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本温泉科学会 01.03.2022
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ISSN0030-2821

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Summary:「要旨」2020年(令和2年)4月7日, 新型コロナウイルス感染症(以下COVID-19)に伴う緊急事態宣言が発出され, この期間中は温泉入浴施設も長い間営業休止になった. そこでは運転休停止中の設備にバイオフィルムの生成や浴槽水等の消毒に不具合が生じる恐れがある. このような場所ではレジオネラ属菌によるレジオネラ症Legionnaires'disease(在郷軍人病, 以下LD)に曝されるリスクがあり, 営業再開後の利用者と従業員スタッフの健康や施設運営・経済性への悪影響が危惧される. 更にこの期間の設備保全と宣言解除後の運転復旧に向けた安全衛生への対策も求められている. 著者らはこれらの期間のレジオネラ対策をまとめて, 温泉入浴設備のLDによる事故防止への警鐘と注意喚起を行っている.
ISSN:0030-2821