少年野球選手における投球側肘外反弛緩性と内側上顆の形状との関連

[要旨] 本研究では, 少年野球選手における投球側肘外反弛緩性と内側上顆下端の形状との関連を検討することを目的とした. 347名の少年野球選手を対象とし, 肘痛の既往を聴取した. また, 3D/4D超音波装置を用いて, 内側上顆下端の形状を評価した. 投球側の肘外反弛緩性は, 非荷重を基準とし, 前腕自重ストレス下における内側間隙開大(対非荷重)の左右差を算出した. 内側上顆の母床・骨片間の連続性の途絶や内側上顆下端の不整像がみられたものでは有意に肘外反弛緩性が増大した(p<0.05). 肘外反弛緩性と肘痛の有無とも関連がみられた(p<0.05). 少年野球選手における肘外反弛緩性...

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Published in日本臨床スポーツ医学会誌 Vol. 23; no. 1; pp. 39 - 44
Main Authors 坂田淳, 鈴川仁人, 赤池敦, 清水邦明, 青木治人
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床スポーツ医学会 31.01.2015
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ISSN1346-4159

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Summary:[要旨] 本研究では, 少年野球選手における投球側肘外反弛緩性と内側上顆下端の形状との関連を検討することを目的とした. 347名の少年野球選手を対象とし, 肘痛の既往を聴取した. また, 3D/4D超音波装置を用いて, 内側上顆下端の形状を評価した. 投球側の肘外反弛緩性は, 非荷重を基準とし, 前腕自重ストレス下における内側間隙開大(対非荷重)の左右差を算出した. 内側上顆の母床・骨片間の連続性の途絶や内側上顆下端の不整像がみられたものでは有意に肘外反弛緩性が増大した(p<0.05). 肘外反弛緩性と肘痛の有無とも関連がみられた(p<0.05). 少年野球選手における肘外反弛緩性の増大は, 内側上顆と骨片間の連続性や下端部の形状と密接に関連していた.
ISSN:1346-4159