上腕骨遠位端骨折におけるONI Transcondylar Plateを用いた治療成績

「はじめに」上腕骨遠位端骨折は骨粗鬆症のある高齢者や成人の高エネルギー外傷により起こる難治性の骨折であり, 早期可動域訓練を可能にするには強固な内固定を必要とする. 固定方法としては引き寄せ鋼線締結法などが行われていたが, 近年各社より新しい内固定材料が開発され, 広く使用され報告されている. 今回著者らはONI Transcondylar Plate (ナカシマメディカル, 岡山) を用いて手術を施行したので報告する. 「方法」対象症例は2009年~2012年に手術を施行した8例8肘である. 年齢は67.2歳 (36~89), 性別は男2例, 女6例, 平均経過観察期間は20か月 (6~43...

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Published in日本関節病学会誌 Vol. 33; no. 2; pp. 145 - 152
Main Authors 加藤卓也, 大山晃二, 福田潤, 川口行雄, 小柳匡史, 黒田元希, 東山祐介, 梅木雅史, 関暁人
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本関節病学会 2014
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ISSN1883-2873

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Summary:「はじめに」上腕骨遠位端骨折は骨粗鬆症のある高齢者や成人の高エネルギー外傷により起こる難治性の骨折であり, 早期可動域訓練を可能にするには強固な内固定を必要とする. 固定方法としては引き寄せ鋼線締結法などが行われていたが, 近年各社より新しい内固定材料が開発され, 広く使用され報告されている. 今回著者らはONI Transcondylar Plate (ナカシマメディカル, 岡山) を用いて手術を施行したので報告する. 「方法」対象症例は2009年~2012年に手術を施行した8例8肘である. 年齢は67.2歳 (36~89), 性別は男2例, 女6例, 平均経過観察期間は20か月 (6~43) であった. 内固定材は両側Plateが3例, 片側Plateが5例であった. 同時受傷の合併損傷を2例で認め, 1例は患側鎖骨骨折で保存療法, もう1例は健側母指中手骨骨折を認め手術を要した.
ISSN:1883-2873