横行結腸間膜内に発生したデスモイド腫瘍の1例
腹腔内デスモイド腫瘍の報告はまれである.最近我々は横行結腸間膜内に発生したデスモイド腫瘍を経験した.本邦における20年間の報告31例の集計にて, 大腸腺腫症の合併がなく, また開腹術による腹部侵襲の既往のない腹腔内デスモイド腫瘍の症例は本例を含めて5例しか報告がない. 症例は38歳の男性, 腹部腫瘤を主訴に来院した.Computed tomography, Echogramにより腹腔内腫瘍と診断し開腹手術を施行した.腫瘍は横行結腸間膜内に存在し, 右半結腸切除術にて切除した.病理組織学的に腹腔内デスモイド腫瘍と診断された. 術後2年経過現在, 再発の兆候なく健康である....
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| Published in | 日本消化器外科学会雑誌 Vol. 27; no. 5; pp. 1122 - 1126 |
|---|---|
| Main Authors | , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
一般社団法人 日本消化器外科学会
1994
一般社団法人日本消化器外科学会 The Japanese Society of Gastroenterological Surgery |
| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0386-9768 1348-9372 |
| DOI | 10.5833/jjgs.27.1122 |
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| Summary: | 腹腔内デスモイド腫瘍の報告はまれである.最近我々は横行結腸間膜内に発生したデスモイド腫瘍を経験した.本邦における20年間の報告31例の集計にて, 大腸腺腫症の合併がなく, また開腹術による腹部侵襲の既往のない腹腔内デスモイド腫瘍の症例は本例を含めて5例しか報告がない. 症例は38歳の男性, 腹部腫瘤を主訴に来院した.Computed tomography, Echogramにより腹腔内腫瘍と診断し開腹手術を施行した.腫瘍は横行結腸間膜内に存在し, 右半結腸切除術にて切除した.病理組織学的に腹腔内デスモイド腫瘍と診断された. 術後2年経過現在, 再発の兆候なく健康である. |
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| ISSN: | 0386-9768 1348-9372 |
| DOI: | 10.5833/jjgs.27.1122 |