中高英語検定教科書に見られる発話行為 中高連携での円滑なコミュニケーション能力の育成をめざして
英語による円滑なコミュニケーション能力を育成するためには文法能力の習得とともに語用論的能力の育成が欠かせない。教室での語用論的能力の指導において重要な役割を果たしているのは英語教科書である。しかし,先行研究では,検定教科書における語用論的指導は十分ではないことが指摘されている。2020年(令和2年)4月以降,順次実施されている新学習指導要領では,小学校から中学,高等学校までの英語教育の系統的な指導も課題のひとつとなっており,語用論の指導においても段階的な指導が必要と思われる。本研究では,「依頼」,「招待」,「申し出」という3つの発話行為について,採択率の高い2社の中学校から高等学校までの最新の...
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          | Published in | 植草学園大学研究紀要 Vol. 15; pp. 56 - 66 | 
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| Main Author | |
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            学校法人 植草学園大学
    
        31.03.2023
     | 
| Subjects | |
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| ISSN | 1883-5988 2433-555X  | 
| DOI | 10.24683/uekusad.15.0_56 | 
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| Summary: | 英語による円滑なコミュニケーション能力を育成するためには文法能力の習得とともに語用論的能力の育成が欠かせない。教室での語用論的能力の指導において重要な役割を果たしているのは英語教科書である。しかし,先行研究では,検定教科書における語用論的指導は十分ではないことが指摘されている。2020年(令和2年)4月以降,順次実施されている新学習指導要領では,小学校から中学,高等学校までの英語教育の系統的な指導も課題のひとつとなっており,語用論の指導においても段階的な指導が必要と思われる。本研究では,「依頼」,「招待」,「申し出」という3つの発話行為について,採択率の高い2社の中学校から高等学校までの最新の英語教科書16冊において,学年の進行とともに段階的な指導が行われているかどうかについて検討した。その結果,中学校から高等学校への学年の進行において段階的・系統的な指導はほとんど見られず,表現のバリエーションにおいても扱われ方に一貫性は見られなかった。また,扱われる頻度と内容の濃さは必ずしも一致しないことが示された。 | 
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| ISSN: | 1883-5988 2433-555X  | 
| DOI: | 10.24683/uekusad.15.0_56 |