不飽和ポリエステルとフィラーの複合による質感表現 フィラーを利用したプラスチックの質感向上の試み(2)

本研究では,プラスチックの感性価値を高めるためにフィラー(充填材)として異素材を複合して質感を変化させることを検討した。具体的には,不飽和ポリエステルにさまざまな種類のフィラー(充填材)を複合することで質感を変化させることとした。曲面形状と卵型形状の2種類の形状サンプルを作成し,それらを用いて印象評価実験を行った。その結果,フィラーの特徴が印象評価に大きな影響を及ぼしていることが確認できた。曲面形状では重さや硬さがあり,粒子が緻密なサンプルが高く評価された。卵型形状では視覚情報から予想される重さや触り心地と一致するサンプルが評価されるという傾向が見られた。また被験者によって嗜好が異なり,被験者...

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Published inデザイン学研究 Vol. 62; no. 2; pp. 2_47 - 2_54
Main Authors 須田, 高史, 鴨居, 明子, 上田, エジウソン, 久保, 光徳, 寺内, 文雄
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本デザイン学会 31.07.2015
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ISSN0910-8173
2186-5221
DOI10.11247/jssdj.62.2_47

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Summary:本研究では,プラスチックの感性価値を高めるためにフィラー(充填材)として異素材を複合して質感を変化させることを検討した。具体的には,不飽和ポリエステルにさまざまな種類のフィラー(充填材)を複合することで質感を変化させることとした。曲面形状と卵型形状の2種類の形状サンプルを作成し,それらを用いて印象評価実験を行った。その結果,フィラーの特徴が印象評価に大きな影響を及ぼしていることが確認できた。曲面形状では重さや硬さがあり,粒子が緻密なサンプルが高く評価された。卵型形状では視覚情報から予想される重さや触り心地と一致するサンプルが評価されるという傾向が見られた。また被験者によって嗜好が異なり,被験者を概ね3つに大別できることが明らかとなった。
ISSN:0910-8173
2186-5221
DOI:10.11247/jssdj.62.2_47