リファンピシンによる薬剤性肺炎の1例
「要旨」: 86歳男性. 肺結核に対してINH, RFP, EBによる抗結核治療を開始したところ, 3週間後に発熱, 皮疹とともに間質性肺炎を発症した. 胸部CTでは, 両側のびまん性スリガラス陰影と濃い浸潤影, 広義間質の肥厚, 少量の胸水が新たに出現していた. 薬剤性肺炎を疑い抗結核薬を中止したところ, 速やかに改善した. RFP再投与により発熱, 下痢, 入院時と同様の皮疹をきたしたことにより, RFPによる薬剤性肺炎と考えられた. INHとEBは再投与可能であった. 肺結核治療中に新たな陰影を呈した際には, 初期悪化だけでなく薬剤性肺炎の可能性も念頭におく必要が示唆された....
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| Published in | 結核 Vol. 86; no. 4; pp. 473 - 476 |
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| Main Authors | , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本結核病学会
15.04.2011
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| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0022-9776 |
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| Summary: | 「要旨」: 86歳男性. 肺結核に対してINH, RFP, EBによる抗結核治療を開始したところ, 3週間後に発熱, 皮疹とともに間質性肺炎を発症した. 胸部CTでは, 両側のびまん性スリガラス陰影と濃い浸潤影, 広義間質の肥厚, 少量の胸水が新たに出現していた. 薬剤性肺炎を疑い抗結核薬を中止したところ, 速やかに改善した. RFP再投与により発熱, 下痢, 入院時と同様の皮疹をきたしたことにより, RFPによる薬剤性肺炎と考えられた. INHとEBは再投与可能であった. 肺結核治療中に新たな陰影を呈した際には, 初期悪化だけでなく薬剤性肺炎の可能性も念頭におく必要が示唆された. |
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| ISSN: | 0022-9776 |