学生が安心して取り組むことのできる領域「表現」の授業提案に向けて 保育者養成校における表現活動の実践事例から

子どもは身のまわりのものや人とのかかわりの中で表現を楽しんでいるが、学生の中には経験から得た知識や技術に拠り所を求めたり、「正解」を求めたりして、自分なりに表現することに困難を感じている者もいる。そこで、本研究では領域「表現」の科目で行われる表現活動において、学生が安心して自分なりの表現を探求するために教員がどう工夫し、配慮したら良いのかを、5つの実践事例から検討した。事例からは、教員が提示した活動のテーマから、学生が発想やイメージ、思いを広げて表現に向き合い、他者との共有、共感、多様であることの気付きを得る機会をつくっていた。また、学生が思いから表現を生み出したり、工夫や試行錯誤したり、素材...

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Published in乳幼児教育・保育者養成研究 Vol. 4; pp. 49 - 61
Main Authors 久松, 薫, 深尾, 愁一, 鈴木, 美枝子, 新開, よしみ, 越山, 沙千子, 和田, 美香, 渡邊, 佐恵子, 島田, 由紀子, 吉岡, 亜砂美, 倉原, 弘子, 後田, 紀子, 吉永, 早苗, 那須, 信樹, 吉松, 遊佳, 中村, 光絵, 赤津, 裕子, 光井, 恵子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本乳幼児教育・保育者養成学会 2024
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ISSN2759-0623
2759-2057
DOI10.60365/jecectet.4.0_49

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Summary:子どもは身のまわりのものや人とのかかわりの中で表現を楽しんでいるが、学生の中には経験から得た知識や技術に拠り所を求めたり、「正解」を求めたりして、自分なりに表現することに困難を感じている者もいる。そこで、本研究では領域「表現」の科目で行われる表現活動において、学生が安心して自分なりの表現を探求するために教員がどう工夫し、配慮したら良いのかを、5つの実践事例から検討した。事例からは、教員が提示した活動のテーマから、学生が発想やイメージ、思いを広げて表現に向き合い、他者との共有、共感、多様であることの気付きを得る機会をつくっていた。また、学生が思いから表現を生み出したり、工夫や試行錯誤したり、素材や用具の特性に気付き、活用したりできるよう、声かけをしたり、環境を整えたりしていた。これらのことから、教員側ができる工夫、配慮事項として「環境」、「即興性、偶然性を味わう」、「鑑賞」、「ポジティブな受け止め・フィードバック」という4つの視点が明らかになった。
ISSN:2759-0623
2759-2057
DOI:10.60365/jecectet.4.0_49