自主条例から移行した法定景観計画における制度内容の進展状況と課題 全国における景観計画の運用実態に着目して

2005年に全面施行した景観法により、地方公共団体は変更命令など強制力のある景観形成が可能になった。しかし景観法が日本の景観形成制度にどのような変化をもたらしたのか、はまだ明らかになっていない。本研究は旧自主条例からの移行に着目して、景観法施行前後の景観形成制度の比較から、景観法が景観形成に与えた影響を明らかにすることを試みた。その結果、旧自主条例の制度内容は見直され、景観形成基準等に進展が見られる場合が多いことがわかった。しかし景観法により可能となった強制力のある制度はほとんどの自治体で活用に至っていない。所有者との合意が困難であると自治体が考えている点が課題であり、都道府県が合意形成等を支...

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Published in都市計画論文集 p. 2
Main Authors 岡崎, 篤行, 松井, 大輔
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本都市計画学会 2009
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ISSN1348-284X
1348-284X
DOI10.11361/cpij1.44.0.2.0

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Summary:2005年に全面施行した景観法により、地方公共団体は変更命令など強制力のある景観形成が可能になった。しかし景観法が日本の景観形成制度にどのような変化をもたらしたのか、はまだ明らかになっていない。本研究は旧自主条例からの移行に着目して、景観法施行前後の景観形成制度の比較から、景観法が景観形成に与えた影響を明らかにすることを試みた。その結果、旧自主条例の制度内容は見直され、景観形成基準等に進展が見られる場合が多いことがわかった。しかし景観法により可能となった強制力のある制度はほとんどの自治体で活用に至っていない。所有者との合意が困難であると自治体が考えている点が課題であり、都道府県が合意形成等を支援する必要がある。
Bibliography:2
ISSN:1348-284X
1348-284X
DOI:10.11361/cpij1.44.0.2.0