美術教育における協同学習の機能を活かした表現活動の指導 II 小学生の3Dアニメーション制作過程にみる協同的な学び

本稿は,美術教育における協同学習の機能を活かした表現指導についての一連の研究の一部である。特に本稿は,美術教育における協同学習について前稿までに示した基礎理解を前提として,筆者が小学生を対象とした協同学習としてデザインし実施した3Dアニメーション制作の教育活動を振り返り,その考察を通して,美術教育における協同学習としての表現活動の理解を掘り下げようとするものである。本稿では,協同学習による3DCG表現活動において,意欲,充実感,学習内容の充実に影響する要素として,たずねる-教わる-実感する-他者に教える-新たにたずねるの連鎖,教えたことが有効に機能していることの実感,教え・教えられた相手からの...

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Published in美術教育学:美術科教育学会誌 Vol. 37; pp. 119 - 131
Main Author 上山, 浩
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 美術科教育学会 2016
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ISSN0917-771X
2424-2497
DOI10.24455/aaej.37.0_119

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Summary:本稿は,美術教育における協同学習の機能を活かした表現指導についての一連の研究の一部である。特に本稿は,美術教育における協同学習について前稿までに示した基礎理解を前提として,筆者が小学生を対象とした協同学習としてデザインし実施した3Dアニメーション制作の教育活動を振り返り,その考察を通して,美術教育における協同学習としての表現活動の理解を掘り下げようとするものである。本稿では,協同学習による3DCG表現活動において,意欲,充実感,学習内容の充実に影響する要素として,たずねる-教わる-実感する-他者に教える-新たにたずねるの連鎖,教えたことが有効に機能していることの実感,教え・教えられた相手からの率直な評価等の重要性を指摘することができた。
ISSN:0917-771X
2424-2497
DOI:10.24455/aaej.37.0_119