領域「環境」の学問的背景の探究 保育者養成校テキスト、学術論文等における「数量・図形と生物」を対象にした分析

本研究では、領域「環境」の専門的事項及び指導法の教育の充実に向け、領域「環境」に関る保育者養成校テキスト、学術論文等の研究動向を明らかにするため、3つの分析を行った。その結果主に次の事が明らかになった。1保育者養成校テキストの「数量・図形」「生物(生き物)」に関する事例は、改訂を重ねる中で子どもの情動や認知的側面からの解説など、記述内容の質的な変化がみられた。2「保育学研究」等の学術誌6誌では、「数量・図形」「生物(生き物)」に関する論文の割合は全体として小さく、学会誌等によりその数や内容が異なった。3教科「算数」「生活」の学術論文等では、「数量・図形」「生物(生き物)」を扱った論文の割合は小...

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Published in乳幼児教育・保育者養成研究 Vol. 1; pp. 3 - 12
Main Authors 佐藤, 有香, 宇野, 民幸, 砂上, 史子, 松嵜, 洋子, 山田, 千愛, 平澤, 順子, 石田, 淳也, 中田, 範子, 関, 容子, 山下, 文一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本乳幼児教育・保育者養成学会 2020
Subjects
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ISSN2759-0623
2759-2057
DOI10.60365/jecectet.1.0_3

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Summary:本研究では、領域「環境」の専門的事項及び指導法の教育の充実に向け、領域「環境」に関る保育者養成校テキスト、学術論文等の研究動向を明らかにするため、3つの分析を行った。その結果主に次の事が明らかになった。1保育者養成校テキストの「数量・図形」「生物(生き物)」に関する事例は、改訂を重ねる中で子どもの情動や認知的側面からの解説など、記述内容の質的な変化がみられた。2「保育学研究」等の学術誌6誌では、「数量・図形」「生物(生き物)」に関する論文の割合は全体として小さく、学会誌等によりその数や内容が異なった。3教科「算数」「生活」の学術論文等では、「数量・図形」「生物(生き物)」を扱った論文の割合は小さく、幼児期の学びを明確に児童期に生かしたり関連付けたりしている研究はみられなかった。これらから、保育者養成校テキストと学術論文等との関連付け、領域「環境」と小学校教科との関連付けの必要性が示唆された。
ISSN:2759-0623
2759-2057
DOI:10.60365/jecectet.1.0_3