認知心理学に基づいた木質内装材の好ましさの評価(第2報) 節の量の違いと使用場所が内装材の評価に及ぼす影響
針葉樹内装材の見た目の好ましさについて,節の面積率ならびに使用場所の及ぼす影響を検討した。節の面積率は,0,0.46,0.86,1.32%の4水準とした。使用場所については,前報で検討した住宅の居間に加えて,飲食店,ホテル,ホール,学校を設定した。前報で住宅は,面積率0~0.86%までは,その増加とともに好ましさは緩やかに低減し,1.32%になると大きく低下する傾向を示した。飲食店,ホテル,ホールでは,0~0.86%までは住宅と同様に低下したが,1.32%では住宅よりも評価回答の平均値は高かった。学校は,これらの場所とは異なり,節の面積率が増加しても回答の平均値はほぼ横ばいを示し,明確な傾向は...
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| Published in | 木材学会誌 Vol. 62; no. 3; pp. 67 - 72 |
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| Main Authors | , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
一般社団法人 日本木材学会
25.05.2016
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| ISSN | 0021-4795 1880-7577 |
| DOI | 10.2488/jwrs.62.67 |
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| Summary: | 針葉樹内装材の見た目の好ましさについて,節の面積率ならびに使用場所の及ぼす影響を検討した。節の面積率は,0,0.46,0.86,1.32%の4水準とした。使用場所については,前報で検討した住宅の居間に加えて,飲食店,ホテル,ホール,学校を設定した。前報で住宅は,面積率0~0.86%までは,その増加とともに好ましさは緩やかに低減し,1.32%になると大きく低下する傾向を示した。飲食店,ホテル,ホールでは,0~0.86%までは住宅と同様に低下したが,1.32%では住宅よりも評価回答の平均値は高かった。学校は,これらの場所とは異なり,節の面積率が増加しても回答の平均値はほぼ横ばいを示し,明確な傾向は見られなかった。分散分析より,節の面積率と使用場所の交互作用にp=0.001で有意差が見られたことから,針葉樹内装材の好ましさには,節の面積率とともに,使用場所が影響を及ぼすことが示唆された。 |
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| ISSN: | 0021-4795 1880-7577 |
| DOI: | 10.2488/jwrs.62.67 |